麦・水溶性微量要素の効果
これから紹介する2つの写真は、大麦向けに水溶性を主成分とした微量要素入り肥料を試験した際に撮影したものです。
含有している微量要素は苦土、マンガン、ホウ素、鉄、銅、亜鉛、モリブデンとなります。
葉や茎の色の濃さに注目してご覧ください。
↑ (対照区)普通の化成肥料を追肥した大麦(1枚目:上部からの写真、2枚目:株元の写真)
↑ (試験区)水溶性を主成分とした微量要素入り肥料を追肥した大麦(1枚目:上部からの写真、2枚目:株元の写真)
上の写真(対照区)は普通の化成肥料を追肥した圃場で、下の写真(試験区)は微量要素入り肥料を追肥した圃場の写真です。
明らかに下の写真(試験区)の方が、葉や茎の色が濃いのが分かりますね。
また、計算収量も微量要素入り肥料を施用した区が増収する結果となりました。
この試験の結果から、吸収の良い水溶性が主成分の微量要素入り肥料を施用することで顕著に生育や収量が良好になったと思われます。
近年は作物の微量要素吸収量が様々な要因で不足している可能性があります。
堆肥や土壌改良材の投入量が減少傾向にあること、栽培期間中の極端な干ばつや豪雨により作物が根傷みしやすいケースが多く見られます。
これらの環境が要因の一つとなって、作物の微量要素吸収量の減少に影響しているのかもしれませんね。
微量要素は「微量」というだけあって、普段意識を大きく傾けることは少ない方も多いのではないかと思います。
今回は大麦での試験事例ではありますが、他作物でも微量要素が吸収しにくくなっている可能性が考えられます。
土づくり不足と感じていたり、今まで微量要素をあまり気にしてなかった方など、微量要素入り肥料の使用を検討してみてはいかがでしょうか?